中野・シャーペッグ・ミュージック・カンパニーのボイストレーナーLEE(@BRAD_LEE19)です。
一般的に「喉声」と言われる声ですが、 あなたはどういう声を「喉声」だと思いますか?
定義がある訳ではないので、それぞれの価値観によって変わってくる問題です。
あくまで私の価値観ですが、もしこれを「お腹が使えていない声」と断定するのであれば、ポップスの歌手は99%喉声です。
もちろんそれがポップスの歌い方なので、その歌い方を否定している訳ではありません。
しかしこれから歌の上達を目指す方々は、一つの技術の引き出しとして是非「お腹が使えた声」というものを覚えて頂きたく思います。
では、お腹が使えた声とは具体的にどのようなものか?
またどうしたらお腹が使えた声を出せるようになるか?
今回はこのような事についてお話をさせて頂きます。
ジラーレを覚えてお腹と声を繋げよう
一般的にお腹が使えた声を出せるようにする為に「お腹に力を入れて!」と指導をする指導者が多く存在しますが、これでは全くお腹と声は繋がるようになりません。
ではどうしたらお腹と声は繋がるようになるか?
その為には、喉頭(喉仏)の位置を低く保つ事が大切です。
喉頭を正しい位置に定めよう
例えば、ポップス歌手とクラシック歌手の発声を比較した時に最も大きく異なるのは、この喉頭(喉仏)の位置です。
ポップスの歌手は高音域を歌うとき、喉頭を上げ、叫ぶように歌うのが主流ですが、これは非常に直線的な発声です。
しかしクラシックの歌手は、喉頭を低く保ったまま高音域を出します。
なぜなら喉頭を下げた状態で歌わなければ、お腹と声は繋がらないからです。
喉頭を下げなければお腹と繋がらない
繰り返しになりますが、声をお腹と連動させる為には、まず喉頭を下げて発声できるようにする事が大切です。
そしてその状態で、低音域から高音域まで統一した響きで発声できなければいけません。
喉頭が上がればお腹との連動は途切れます。
喉頭を下げる為の具体的な説明はこちら
しかしこれを初心者が見よう見まねでやると、鼻腔共鳴の乏しい声になり、音程も全体的に低くなります。
なので喉頭を下げた状態で充実した声を出すという事は、簡単ではないという事です。
共鳴に関連する動画はこちら
ではどうしたら喉頭を下げた状態で、充実した声を出せるようになるの?
先程喉を上げた状態で出す高音を「直線的な声」と表現しましたが、クラシックの歌手に求められる声は「曲線的な声」です。
それは口から直線的に出る声とは違い、骨盤から背骨、そして後頭部を伝って額から出た声です。
イタリア語でこの技術の事を「ジラーレ」(回るという意味)と呼び、声楽では最も重要な技術とされています。
これが正確に出来るようになれば、喉頭を下げた状態で充実した声が出せるようになり、ポップス歌唱を学ぶ方も、パワフルで力強い声を出す事が可能となります。
そして何より喉への負担が数倍少なくなります。
私のレッスンでは叫び声のような高音では無く、お腹と連動した声で歌える技術をお伝えしています。
いろんな発声の引き出しを学び、自在に声を操れるように訓練しましょう。
まとめ
ジラーレを覚えれば、体と連動した発声を手に入れる事が出来る
このような技術はどんなジャンルの曲にも応用できますので、ぜひ覚えて下さいね!
LEE
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