中野・シャーペッグ・ミュージック・カンパニーのボイストレーナーLEE(@BRAD_LEE19)です。
あなたは人の歌を聴いて、どれくらい正確に分析する事ができますか?
歌が上手くなる為には、人の歌を聴いて分析し、技術習得に結びつける事も大切です。
しかし高度な技術というのは、自分が努力して習得したものしか聴こえるようにはなりません。
なぜ習得したものしか聴こえるようにならないのか?
今回はこのような事についてお話をさせて頂きます。
高度な技術は習得した人にしか聴こえない
歌の技術は目に見えません。
だから難しいし、だから正しいのかどうなのか分からないものです。
筆者である私は歌を習い始めた当初、人の歌を聴いて、何が上手くて何が下手なのか判断する事が出来ませんでした。
自分がレッスンに行き「音程が悪い」と言われて、そのあと録音した音源を聴いても、それが低いのか高いのかすら分かりませんでした。
オペラのコンクールを聴きに行っても、全部一緒に聴こえて、誰が良いのかも分からない・・・
分かるのは声が大きいか、小さいか、それくらいのものでした。
しかし今は分かります。
何故なら当時は何も分からなかった技術を習得し、その技術の何が難しいのか、明確に分かるようになったからです。
技術を磨くことは耳を磨くこと
私も日々自分と、またライバルと戦いながら、技術を磨き続けています。
あと10年もしたら、当然今よりレベルアップしてる訳で、人の歌に対してももっと厳しい耳を持つようになる事でしょう。
このように技術を磨くというのは、同時に耳も磨かれていくという事です。
当然クラシックはポップスより高度な技術が必要となるので、ポップスの方々の歌を聴けば、体の状態がどうなっているのか目に見えるように分かります。
どうして喉が締まってしまうのか、潰れてしまうのか、何故鼻腔に入らないのか、逆に鼻声になってしまうのか等、すぐに分かります。
それは私も通ってきた道であり、全てそれを改善して前に進んできたからです。
出来ない技術は聴こえない
例えば軟口蓋が上がっている人と上がってない人を聴き分けられるようになるには、どうすれば良いか?
それはその技術を習得した人にしか聴こえるようになりません。
「出来ない技術は聴こえない」とは、そういう事です。
軟口蓋に関する具体的な説明はこちら
技術を磨くという事は、体の使い方から変えていくという事
例えば歌っていて音程が度々悪くなってしまう人は、ただ音程を喉で正すのではなく、体の使い方から改善していかなければ音程は一生良くなりません。
また聴き手は、音程が悪い人の歌を聴いて「なぜ音程が悪くなったのか?」という事を、体の使い方から正確に分析して、その原因を見抜けなければいけません。
それが分からない人は自分が出来ないからであり、耳がまだそこまで育ってないからです。
基礎から技術を磨き、出来ないことを出来るように努力をすれば、必ず技術は身に付くようになります。
自分の技術を磨き、また人の歌もたくさん聴いて、レベルアップに繋げていきましょう。
まとめ
高度な技術とは、自分が出来るようになって初めて聴こえるようになる
正しい技術を身に付け、正しい耳を持てるように訓練しましょう。
LEE
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